カメラスケッチ春の足音・八幡平
上と右は八幡平アスピーテラインの雪の壁を切り裂く重機。秋田県鹿角建設事務所が管轄するアスピーテラインは頂上までざっと16キロ。写真のような快晴の日ばかりとは限らない。天気は猫の眼ほどに変わる。
雪のはざまから清々しい雪解け水が流れ出していた。身を切るように冷たい水。このような景観に出会うと、どんなに冬将軍が太い刃をふるっても必ず希望の春が顔を覗かせてくれるものだ、とホッとしてしまう。こんな一句を思い出した。

重くともこらえて待てや雪の竹

アスピーテラインのゲート付近からは、雄大な八幡平の峰々を眺望できる。馬の背のような稜線に敷かれた白い絨毯の残雪。国立公園と呼ぶにふさわしい景色、と誰もがうなずくに違いない。
HOME