カメラスケッチ春の陽光・十和田湖
残雪の峰々や雲を湖面に映し出す十和田湖。秋田、青森両県が力を合わせて湖の浄化に力を注いでいる。ようやく成果が出てきたのか、十和田湖は鏡のように澄み切っていた。
メディアが青森県側の十和田湖ばかりを強調するためか、ほとんどの県外観光客は「青森県の十和田湖」と思い込んでいる。十和田湖の本当の美しさは、西湖畔と呼ばれる秋田県側に存在する。観光ではなく環境の美しさである。
小坂町立十和田小中学校そばの高台にある「樹恩の鐘」。矢倉の下に約10個の鐘があるのをご覧いただけるだろうか。「鐘の鳴る丘」とも呼ばれる。十和田湖のふところにいだかれて、ここで挙式をあげるカップルもいるほど、神聖な場所。
乙女の像が描き出すシルエットは、あまりにも周囲の風景にマッチしている。乙女の像は、かの有名な高村光太郎の作品。遠くから十和田湖を訪れてこの像を見ない観光客はいない。
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