今年に入って全国的に流行している百日ぜきの県内の1週間あたり患者報告数が、過去最多を更新した。県疾病対策課が12日公表した第23週(今月2日〜8日)の感染症発生情報で示されたもの。これにより、今年これまでに県内の医療機関から報告された累計患者数は、年間患者数が過去最多だった令和元年の2.4倍にのぼった。
百日ぜきは、百日ぜき菌の感染によって特有のけいれん性の激しいせき発作を特徴とする急性の気道感染症。世界的にみられる疾患で、子どもを中心に全年齢層でかかる。母親からの免疫が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、乳児(特に新生児や乳児期早期)では重症になり、肺炎や脳症を合併してまれに死に至ることも。
第23週の県内の患者報告数は第22週(5月26日〜今月1日)に比べて19人、44.2%多い62人で、これまでの過去最多だった第20週(5月12日〜18日)を9人更新した。
今年に入ってからの累計報告数は462人にのぼり、年間報告数が過去最多だった令和元年(4月30日までは平成31年)の194人の2.4倍に。このペースで推移すれば、第24週(今月9日〜15日)の累計は500人を超える可能性がある。
ちなみに、国立健康危機管理研究機構が10日公表した全国の第22週患者報告数は2,329人で、過去最多だった前週を331人、12.4%下回ったものの、同2番目に多い。第1週(昨年12月30日〜1月5日)からの累計は、2万5,037人を数える。(午後3時)
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