急性呼吸器感染症の感染者数が県内で突出して多い状態が続く大館保健所管内(大館市、鹿角市、小坂町)は、1医療機関あたり感染者報告数が4週ぶりに100人を超えた。県疾病対策課が16日公表した今年第41週(今月6日〜12日)の県感染症発生情報で示されたもの。
急性呼吸器感染症は急性の上気道炎(鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、咽頭炎、喉頭炎)または下気道炎(気管支炎、細気管支炎、肺炎)を指す病原体による症候群の総称。「咳嗽(がいそう)、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁(びじゅう)、鼻閉(びへい) のいずれか1つの症状を呈し、発症から10日以内の急性的な症状」と定義づけている。
季節性インフルエンザや新型コロナなどと同様の5類感染症に今年4月7日から位置づけられ、これに伴って定点医療機関から新たな感染者数の報告を求める急性呼吸器感染症サーベイランスが始まった。県内の定点医療機関は22医療機関で、保健所別内訳は秋田市が9、大館、北秋田の秋田北地方2管内を含む8管内が各2。
同課が公表した前週比による今年第41週の県平均と保健所別の急性呼吸器感染症1医療機関あたり感染者数は下段のとおりだが、このうち大館管内は県平均(55.24人)の2倍以上の102.00人にのぼる。
同管内は一貫して県内で突出して多く、4月7日のサーベイランス開始以降の全23週の6割を占める14週で感染者報告数が100人を突破。最も多かったのは第23週(6月2日〜8日)の142.50人で、今回は第37週(9月8日〜14日)の118.50人以来4週ぶりに100人を超えた。
大館管内では症状に気づいても通院していない"患者"が相当数いる可能性もあり、これ以上の感染拡大を防ぐためにも手洗いやマスクの着用など予防策の励行が引き続き求められる。 (午前零時)

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