2月の県内企業倒産(負債1,000万円以上)は、同月としては4年ぶりに皆無だった前年から一転し、5件発生した。民間の信用調査会社、東京商工リサーチが9日公表した同月の全国企業倒産状況で示されたもの。
2月の企業倒産は全国計で件数が前年同月比87件、11.4%増の851件、負債総額が同381億1,700万円、22.3%減の1,331億6,000万円。うち件数は、3カ月連続で前年を上回った。2月に800件を超えたのは平成25年(2013年)の916件以来13年ぶりで、コロナ禍の資金繰り支援が浸透した令和3年(2021年)の446件を底に5年連続の前年比増に。
負債総額は2カ月連続で前年を下回った。3カ月連続で負債総額が1,000億円を超えたものの、2月では5年ぶりの前年比減。負債10億円以上が前年同月比3件減の21件、5億円以上10億円未満が同5件減の19件と中堅規模で減少が目立つ。一方、全体の77.3%を占める1億円未満の倒産は同81件、14%増の658件にのぼった。
リスケジュール(借入金の返済猶予)を繰り返している企業は少なくない。だが、ゼロゼロ融資(コロナ禍で売上が大きく減少した中小企業に対して実質無利子・無担保で融資する制度)などの借換保証の利用は30万1,000件(昨年2月末時点)を数え、約8割の企業が借換期間を2年以内に設定。さまざまなリスクが増す中、今年はリスケジュールを活用した企業の返済開始が本番を迎えるという。
一方、金融機関は資金支援から事業再生に軸足を移し、再生支援には経営者の再建意欲も問われている。同社は「社長の高齢化が進み、事業承継が進まない企業、収益改善のメドが立たない企業は生き残りがむずかしくなっている」とし、企業倒産は休廃業の趨勢を睨みながらしだいに増勢を強め、経営改善が遅れた企業の淘汰を押し上げるとみている。
本県の2月企業倒産は、2月としては4年ぶりに皆無に抑えた前年から一転、5件発生し、負債総額は7億1,600万円。6件、7億9,400万円だった前月との比較では、件数がほぼ横ばいで、負債総額は9.8%減少した。(午後3時40分)